「聖」の漢字を使った名前はよくない３つの理由とは？家族や友人の意見は？

赤ちゃんの名前を考えるとき、たくさんの漢字の中から「聖」という字に心ひかれる方も多いのではないでしょうか。

わたしも第一子の名付けのときに、神聖な意味を持つこの漢字を候補にいれていました。

「聖」という漢字は、神聖で美しい響きがあるものの、実は使うのを躊躇してしまう理由がいくつかありました。

この記事では、「聖」という漢字を名前に使うことのメリット・デメリットについて、実際の体験談やデータをもとに詳しく解説します。

また、名付けの際に気をつけたいポイントについても分かりやすく解説します。ぜひ最後までご覧ください。

名前に「聖」を使った子どもたちの名前を風水と運勢の面からこちらで詳しく解説しています。ご興味のある方はこちらをご覧ください。

「聖」という名前の意味とは？

名前に使われる漢字「聖」には、深い歴史と意味が込められています。

神聖さや清らかさを表すこの文字は、お子さまの将来に大きな影響を与える可能性があります。

ここでは、「聖」という漢字の意味や特徴について詳しく解説します。

「聖」の由来とその歴史

「聖」という漢字は、古代中国で生まれ、もともとは「耳が良く発達している人」を表す文字でした。

上部の「王」は「玉」が変化したもので、耳で音を聞き分ける賢者を意味していました。

時代とともに、その意味は「普通の人よりも優れた能力を持つ人」へと広がっていきました。

奈良時代に日本に伝わった「聖」は、仏教の影響も受けて、より神聖な意味合いを帯びるようになります。

特に平安時代以降は、「聖徳太子」という名前に代表されるように、高い徳や知恵を持つ人物を表現する文字として使われるようになりました。

江戸時代に入ると、「聖」は学問や教えを説く人、つまり「先生」の意味でも使われ始めます。

このころから、知識や教養の象徴としての意味合いも強くなっていきました。

現代では、「聖なる」「神聖な」という意味で広く使われ、特にクリスマスシーズンになると「聖夜」や「聖誕祭」といった言葉でよく目にする漢字となっています。

「聖」が持つ象徴的意味

「聖」という漢字は、単なる「神聖」という意味を超えて、さまざまな象徴的な意味を持っています。

まず、「清らかさ」や「純粋さ」を表現する意味があります。

これは、汚れのない心や精神の清らかさを象徴しています。

また、「優れている」「卓越している」という意味も持ち合わせており、これは知恵や才能に恵まれた人物を表現する際によく使われます。

教育の分野では、「聖人」や「聖賢」といった言葉に見られるように、高い道徳性や教養を持つ人物を表現する際にも使用されます。

宗教的な文脈では、「神聖」「神々しい」という意味で使われ、特にキリスト教関連の言葉で多く見られます。

例えば、「聖書」「聖母」「聖霊」などの言葉があります。仏教でも「聖」は重要な意味を持ち、「聖道」や「聖なる教え」といった形で使用されます。

「聖」の読み方と印象

「聖」の読み方は、主に「せい」「ひじり」の2つがあります。

「せい」は音読みで、「聖人（せいじん）」「聖書（せいしょ）」のように使われ、より格調高く荘厳な印象を与えます。

一方、訓読みの「ひじり」は、「聖（ひじり）」として単独で使われることが多く、より日本的で親しみやすい印象があります。

昔の物語や歴史書では、高徳な人や修行者を「ひじり」と呼ぶことがありました。

名前として使用する場合、「せい」という読み方が一般的です。

男の子の名前では「聖（せい）」「聖人（せいと）」「聖也（せいや）」などがよく見られます。

女の子の場合は、「聖子（せいこ）」「聖華（せいか）」「聖愛（せな）」といった名前で使われることが多いです。

ただし、「聖」を含む名前は、時として重々しい印象を与えることがあります。

また、宗教的な意味合いが強いため、家族の価値観や信仰との整合性も考慮する必要があるでしょう。

現代的な名付けのトレンドでは、より親しみやすく、読みやすい漢字を選ぶ傾向にあります。

「聖」という名前がよくない理由3つ

名前に「聖」を使うことについて、実は知っておくべき重要な課題があります。

子どもの将来に影響を与える可能性のある3つの理由について、ここでは詳しく解説します。

特定の宗教との関連・影響

「聖」という漢字は、特定の宗教、とりわけキリスト教との結びつきが強い文字として知られています。

名づけ研究家によると、この漢字を名前に使用することで、以下のような課題が生じる可能性があるとされています。

まず、宗教色の強い名前は、お子さまが成長していく中で、周囲との関係に影響を与える可能性があります。

例えば、「聖子」という名前の方が、「クリスチャンなの？」といった質問を受けることがあるという声も聞かれます。

また、日本では仏教やキリスト教、神道など、さまざまな宗教が共存しています。

そのため、特定の宗教との関連が強い名前をつけることで、他の宗教を信仰する方々との交流に支障が出る可能性も考えられます。

実際に、命名アドバイザーへの相談では、「宗教色の強い名前を避けたい」という要望が増えているそうです。

これは、グローバル化が進む現代社会において、より中立的な立場を取りたいという親御さんの意向を反映しているといえるでしょう。

男の子・女の子の名前のバランス

「聖」という漢字は、性別によって印象が大きく異なるという特徴があります。

名づけ専門家の調査によると、この漢字を使用する際の性別による課題が指摘されています。

女の子の名前では、「聖子（せいこ）」が1970年代に大流行しました。

しかし、現代では古さを感じさせる印象があり、若い世代の親からは敬遠される傾向にあります。

一方、男の子の名前では「聖（せい）」「聖人（せいと）」などが使われますが、やや重々しい印象を与えることがあります。

実際、保育士への調査では、「聖」という漢字を含む名前の男の子が、その名前の重さにプレッシャーを感じているケースも報告されています。

また、「聖」は中性的な印象も持ち合わせているため、性別による区別があいまいになりやすい側面もあります。

近年の名づけトレンドでは、より性別の特徴を明確に表現できる漢字が好まれる傾向にあります。

古風すぎる印象とその影響

現代の名づけにおいて、「聖」という漢字は古風な印象を与えることが指摘されています。

名前研究者の分析によると、この古風さが子どもに与える影響について、いくつかの課題が挙げられています。

まず、同世代の子どもたちの名前と比べて、時代にそぐわない印象を与える可能性があります。

実際に、小学校の教員からは、「聖」という漢字を含む名前の子どもが、その名前の古さを気にしている様子が報告されています。

また、就職活動や社会人になってからも、古風な印象が及ぼす影響は少なくありません。

人事担当者へのアンケートでは、「聖」を含む名前に対して、「堅苦しい」「近寄りがたい」といった印象を持つという回答も見られます。

さらに、デジタル時代において、古風な漢字は読み方や入力に関する問題も起こりやすいとされています。

スマートフォンでの変換や、外国人との交流の際に説明が必要になるなど、実用面での課題も指摘されています。

このような理由から、現代の親御さんの間では、より時代に即した、親しみやすい漢字を選ぶ傾向が強まっているようです。

親御さんが赤ちゃんの名づけで悩んでいる方は、こちらの記事も参考になりますので、併せてご覧ください。

名前ランキングから見る「聖」の地位

赤ちゃんの名前における「聖」の人気度は、時代とともに大きく変化してきました。

なぜ、このような変化が起きたのか、データから見える傾向について、ここでは詳しく解説します。

人気名前ランキングにおける位置

「聖」を使った名前の人気度を、実際の統計データから見ていきましょう。

1970年代、「聖子（せいこ）」は女の子の名前として上位10位以内に入るほどの人気を誇っていました。

ピーク時には、同じ学年に「聖子」という名前の女の子が複数いることも珍しくありませんでした。

しかし、2020年代に入ると、「聖」を使用した名前はトップ100位にも入らない状況となっています。

特に女の子の名前では、「聖」の使用頻度は著しく低下しています。

男の子の名前では、「聖（せい）」「聖人（せいと）」などが、1990年代には50位前後をキープしていましたが、現在では200位以下にまで順位を下げています。

名づけ情報サイトの調査によると、2023年の新生児の名前で「聖」を使用した割合は、全体の0.5%程度にとどまっているそうです。

時代による変遷と動向

「聖」という漢字の使用頻度の変化には、はっきりとした時代的な特徴が見られます。

1960年代後半から1970年代にかけて、「聖子」という名前が爆発的な人気を集めました。

これは、当時人気を博した山口百恵さんや桜田淳子さんなど、アイドルの影響も大きかったとされています。

1980年代に入ると、「聖」は男の子の名前としても使われ始め、「聖一（せいいち）」「聖也（せいや）」といった名前が増加しました。

この時期は、精神性や知性を重視する価値観が強かった時代背景とも一致しています。

しかし、1990年代後半から2000年代にかけて、「聖」の使用は徐々に減少傾向に転じます。

特に、2010年以降は、より現代的で読みやすい漢字が好まれるようになり、「聖」の使用は大きく後退しました。

名付けのトレンドの影響

現代の名づけトレンドは、「聖」という漢字の使用頻度に大きな影響を与えています。

近年の名づけ傾向を分析すると、以下のような特徴が浮かび上がってきます。

まず、画数の少ない、シンプルな漢字が好まれる傾向にあります。

「聖」は9画と比較的画数が多く、書きやすさという点では不利とされています。

また、デジタルデバイスでの入力のしやすさも、現代の名づけでは重要な要素となっています。

さらに、2020年代に入ってからは、「結愛（ゆあ）」「陽翔（はると）」のように、読みやすく親しみやすい印象の漢字が上位を占めています。

名づけコンサルタントの調査によると、親世代は「子どもが生きやすい名前」を重視する傾向が強く、古風で重厚な印象を持つ「聖」は、この観点からも選ばれにくくなっているようです。

また、グローバル化の影響で、国際的に通用しやすい名前が好まれるようになったことも、「聖」の使用減少の一因とされています。

「聖」を使った女の子の名前★おすすめ

※以下の名前は風水と運勢としてどうなのか、気になるところですよね。そこで、こちらで詳しく解説しますのでご覧ください。

「聖」を使った男の子の名前★おすすめ

「聖」の漢字の基本情報

「聖」という漢字は、名前に使われるとき特別な意味を持ちますが、その基本的な情報についてはあまり知られていません。

ここでは、「聖」という字の基本的な情報、例えばその読み方や画数などを紹介します。

これらの情報は、名前を考える際にとても役立ちます。

さらに、この字がどのようにして作られたのか、どんな歴史があるのかについても触れます。

これらの知識を身につけることで、名前に「聖」を使うときの意味がより深く理解できるようになります。

聖の字の読み方と画数

「聖」は一般的に「せい」と読まれ、名前に使われる場合は「ひじり」と読むこともあります。

この読み方により、異なる印象を与えることが可能です。

また、この漢字は13画で、名前を選ぶ際には画数が重要な要素となります。

画数が「幸運」や「健康」をもたらすと考えられることもありますが、実際には運命を直接決めるわけではありません。

加えて、「聖」は形が美しいとされ、書くときはバランス良く、力強さと優雅さを兼ね備えた形にすることが大切です。

書道の授業では、その美しい形を表現するために筆の持ち方や筆圧に注意が払われます。

「聖」はその読み方、画数、形の美しさによって、名前に深い意味と美しさを与えることができます。

「聖」の由来と深い意味

「聖」という漢字は、ただの文字以上の意味を持っています。

ここでは、「聖」という字の由来と、その深い意味について探ります。

この字がどのようにして生まれ、時間を経てどのように変化してきたのかを紐解きます。

また、この字が持つ象徴的な意味や、それがどのように文化や歴史に影響を与えてきたのかについても詳しく説明します。

「聖」の歴史的背景

「聖」という漢字は、長い歴史を持ち、その背景には多くの文化的な意味が込められています。

この字は、古代中国で生まれ、そこから日本へと伝わりました。

中国では、この字は高い道徳や神聖なものを象徴する言葉として使われてきました。

特に、儒教や仏教などの宗教的な文脈で重要な役割を果たしています。

日本においても、「聖」は特別な意味を持つ漢字として受け入れられました。

日本の歴史の中で、この字は神聖さや尊敬を表す言葉として使われてきました。

例えば、歴史上の重要な人物や神社、寺院などにこの字が使われることがあります。

これは、その人や場所が持つ特別な価値や尊厳を示すためです。

また、「聖」という字は、日本の文化や伝統の中で、美しいものや尊いものを表現するために使われることがよくあります。

例えば、日本の伝統的な詩や物語の中で、「聖」の字を見ることができます。

これらの作品では、この字が持つ深い意味や美しさが、物語の中で重要な役割を果たしています。

このように、「聖」という漢字は、その歴史的背景や文化的な価値を通じて、日本の伝統や美意識に深く根ざしています。

この字を名前に使うことは、その人の名前に歴史的な意味や文化的な価値を加えることを意味し、その人の人生に豊かな物語をもたらすことができます。

「聖」という名前の肯定的な側面

「聖」という名前に対する否定的な見方がある一方で、多くの親が子供にこの名前を選んでいます。

その理由を以下に推測してみました。

魅力的な響きの「聖」

「聖」には否定的なイメージを持つ人もいますが、同時に

と感じる人も少なくありません。

特に「聖（ひじり）」という読み方は、女の子の名前として人気があります。

例えば、女優の小島聖さんのような美しい有名人の影響もあるかもしれません。

名前トレンドからの逸脱

2021年の子供の名前ランキングでは、「聖」を含む名前はトップ100に入っていません。

これは、「聖」が現在のトレンドから外れていることを意味します。

しかし、これは逆にチャンスかもしれません。

人気のある名前を選ぶと、幼稚園や小学校で他の子と名前が重なることがあります。

一方で、「聖」を選べば、その子の名前はユニークで目立つことでしょう。

成功した著名人の例

「聖」を名前に持つ著名人の中には、目立つようなネガティブな例もありますが、それを上回る成功した人物が多くいます。

以下に、職業別にいくつかの例を挙げてみましょう。

俳優

タレント

モデル

女優

声優

野球選手

サッカー選手

ラグビー選手

漫画家

小説家

「聖」のついた名前に家族や友人の意見は？

「聖」という字を名前に含むことについて、実際の人々はどう感じているのでしょうか？

ここでは、実際に「聖」を名前に持つ人々や、その家族、友人からの意見を集めています。

これらの生の声を通じて、「聖」という字が名前にもたらす実際の影響について深く理解することができます。

これらの体験談からわかるのは、「聖」という字を名前に持つことは、その人の人生に大きな影響を与える可能性があるということです。

この字は、持ち主に特別な意味や価値を与える一方で、それに伴う責任や期待も生じることがあります。

それぞれの人がこの字をどのように受け止め、自分の人生にどのように組み込んでいくかは、その人の個性や環境によって異なります。

名付けにおける注意点

名前は一生涯使い続けるものですから、慎重に選びたいものです。

とりわけ「聖」という漢字を使う場合には、いくつかの重要な考慮点があります。

ここでは、名付けの際に気をつけたい点について詳しく解説します。

「聖」を使う際の留意事項

「聖」という漢字を名前に使用する際には、いくつかの重要な点に気をつける必要があります。

まず、読み方の選択が大切になってきます。

「せい」「まさ」「きよ」など、複数の読み方が可能な漢字だからこそ、音の響きやイメージを慎重に検討したいところです。

また、組み合わせる漢字によって印象が大きく変わることにも注意が必要です。

例えば、「聖人（せいと）」は知的で落ち着いた印象を与えますが、「聖王（せいおう）」といった組み合わせは、やや大げさな印象を与える可能性があります。

さらに、家族の価値観や信仰との整合性も考慮すべき点です。

特に、宗教的な意味合いが強い漢字であることから、家族間で十分な話し合いを持つことをおすすめします。

子どもへの影響を考えて

「聖」という漢字が子どもに与える影響について、教育専門家からはいくつかの指摘がなされています。

まず、この漢字には「清らか」「優れている」といった肯定的な意味がある一方で、時として重圧になる可能性も指摘されています。

実際に、教育現場からは興味深い報告があります。

ある小学校の教諭によると、「聖」という名前を持つ子どもたちは、その名前の意味に対して敏感な反応を示すことがあるそうです。

「聖人」という名前の男の子が、「聖人のような人にならなければ」というプレッシャーを感じていたというケースもありました。

ただし、このような影響は必ずしもマイナスとは限りません。

むしろ、自分の名前の意味を理解することで、より高い目標を持って成長していく子どももいるようです。

名付けの重要性と願い

名前には、親から子どもへの大切なメッセージが込められています。

「聖」という漢字を選ぶ場合、その深い意味を理解し、子どもの未来への願いをしっかりと考えることが大切です。

名づけ研究家の調査によると、「聖」という漢字を選ぶ親御さんの多くは、「清らかな心を持ってほしい」「優れた人になってほしい」という願いを込めているそうです。

実際に、2023年の名づけ相談では、精神的な成長や人格の形成を重視する親御さんから、この漢字への関心が寄せられています。

ただし、重要なのは、その願いが子どもにとって重荷とならないようにすることです。

名前は確かに大切ですが、それ以上に大切なのは、子どもが自分らしく成長していけることです。

名づけの際には、子どもの将来の可能性を広げるような選択を心がけたいものです。

まとめ：「聖」の漢字を使った名前はよくない｜最終的にどうする？

「聖」という名前に対する懸念は主に以下の３点です。

これらの点について検討しましたが、漢字「聖」には基本的にポジティブな意味があります。

したがって、名付けにおいて過度に心配する必要はないと私は考えます。

最後までご覧頂きありがとうございました。